あじさい会

歴代会長の思い

あじさい会の節目の年に、歴代の会長より記念誌に寄せて頂いたコメントを掲載しております。

| 30周年 | 20周年 | 10周年 |

思い出多い20年

創立20周年記念誌(2011年発行)より
故 浦和 完次(第二代会長)

 あじさい会設立総会の平成3年9月25日には私も来賓として出席し、その後もオブザーバーとして度々例会に参加しておりましたが、会長の猪俣 龍三さんから勧められて平成4年7月正式に会員となりました。設立から数えると私は20年あじさい会に関わったことになります。思い出多い20年ですが、特に印象に残るエピソードをあげてみます。

 あじさい会の最初の大きな活動は市の補助金申請でしたが、当時精神障害者に対する世間の関心は殆どなく行政としても取り扱いに苦慮していました。猪俣会長をはじめ会員は総力をあげて説得を試みましたがなかなか前に進みません。そこで設立当初から支援をされていた岩城小金井保健所長と私が色々な人脈を通して働きかけ、最終的には某市会議員の援助により市議会に対する陳情書を作成して提出し市議会で採択可決され、あじさい会は平成4年9月1日正式に市の福祉団体として登録され補助金が下りることになりました。このことは他の市ではあまり例のないことのようです。あじさい会は市の福祉団体となったことにより市の精神障害者に対する理解も深まりその後の取り組みも改善されていきました。

 もう一つのエピソードは、地域でのバーベキュー・パーティー及びクリスマス・パーティーの開催です。多くの地域では家族会や共同作業所等は個々に活動して横のつながりがないため、街で会ってもお互い顔を知らず挨拶も出来ない状態です。ところが知人を通して私が関わっている葛飾区では地域の精神障害者関係の人々がクリスマス・パーティーなどのイベントを催して集まり交流を深めた結果、精神障害者が生き生きとし地域活動に成果を上げていました。私はそのイベントに参加し必要性を感じていましたので、小金井市の関係者に提案し皆さんのご協力でクリスマス・パーティーを福祉会館で行うことができました。翌年にはバーベキュー・パーティーを提案して障害福祉センターで行うことが出来ました。平常は交流のない人達が顔を合わせ会話し自分を表す機会になっていると思います。第1回はあじさい会主催でしたが、その後各グループが協力する実行委員会形式で開催され今年で第5回目を迎えました。最近では常連や新顔も増え和やかな交流の機会になっていると思います。

 精神障害者やその家族は閉じこもり地域で孤立しやすい環境にあります。少しでもお互いを知り合い交流のできる場を増やすよう私も力のある限り支援して参りたいと思います。